あしやのきゅうしょく
プロット
日本
03月04日 2022 台灣上映
欲しがり奈々ちゃん ひとくち、ちょうだい
プロット
日本
10月02日 2021 台灣上映
うつくしい人生
プロット
フランス
02月23日 2002 台灣上映
いっちょらい
プロット
日本
06月17日 2023 台灣上映
憎しみ
プロット
フランス
02月17日 1996 台灣上映
あいたくて あいたくて あいたくて
プロット
日本
08月13日 2022 台灣上映
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憎いあンちくしょう評論(2)
昔キネマ旬報かなんかにこれは脚本がよく書けているという記事があったので見てみた。そしたらなるほどこれは面白かった。人間ドラマがよく描けていて、何と言うかきちっとした映画だなと思った。当時、私には映画にすげー詳しい友人がいてそいつが「憎いあんちくしょう」だけは面白いと言っていた。だから私は今でも日活の一連の石原裕次郎作品ではこれだけが面白いんじゃないかと思っている。とにかく日活の一連の石原裕次郎作品は駄作がいっぱいあるので誰かが面白いと推薦してくれないと見れない。
これは面白いのでぜひ見てください。
日本映画の本格的ロードムービーです
ロードムービーと言えば、どうしてもアメリカ映画を思い浮かべてしまいます
やはり国土の広さの圧倒的な違いでしょうか?
とはいえ日本だって結構広いもんです
たとえば黄色いハンカチ、家族とかあります
東京物語だってロードムービーともいえます
本作は東京物語を除くと恐らく日本最初のロードムービーだと思います
そして自動車でのロードムービーは本作が日本初だと思います
やはりロードムービーは自動車で移動してこそです
60年経った21世紀の今日でも東京から阿蘇山の山村まで1500キロを車でそれも2台が追いつ追われつする本格的なロードムービーは未だに無いと思います
1962年の日本各地の光景
それだけでも見ものです!
東京、冒頭は昔有楽町に在ったというラジオのニッポン放送のスタジオから始まります
東京オリンピック前の都心の光景も楽しいです
そしてとあることから、台東区のどこかの下町の公営住宅、といっても木造アパートの前から、
石原裕次郎が中古のオンボロジープで出発します
そして浅丘ルリ子が銀色のジャガーのスポーツオープンカーで追いかけます
どちらも屋根がない車という設定なのは、映画としてスターを出来るだけ映像に写るようにする為の工夫で意図的なものでしょう
大変効果的です
公開は1962年7月8日
撮影は梅雨入り前から梅雨明けにかけてだったと思われます
劇中でも冒頭は眩しい初夏の陽光が、その後は雨のシーンが続きます
本降りの雨の中をずぶ濡れになりながら石原裕次郎と浅丘ルリ子が銀色のジャガーのオープンカーで都心を疾走するシーンは素晴らしいシーンです
青春!って感じがします
そして九州への長距離ドライブはずっと曇天だったり雨です
1962年の国道は大都市内は舗装してあるものの、郊外にでると未舗装でガタボコ道です
雨が降れば泥にぬかるみ、晴れると土埃を上げています
ガードレールも見当たりません
九州の山中に入るともうインディージョーンズのような事態に陥ります
箱根、浜名湖、名古屋栄、京都三条大橋、東寺境内、大阪駅前、
大阪ではマスコミと群集に取り巻かれて大騒動です
明石フェリーで淡路島、四国、宇高連絡フェリーで本州に戻り、そして尾道にも寄ります!
大林宣彦監督の作品で見慣れた風景が画面に飛び込んで来ます
あの夏、飛んでろじいちゃんで重要なモチーフになった向島大橋はもちろん影も形もありません
浅丘ルリ子の乗るジャガーが海岸沿いのガソリンスタンドで給油して、国道をちょっと左折します
なんと大林宣彦監督作品のふたりで登場した料亭旅館魚信です!
彼女はそこで一泊し、石原裕次郎は向かいの旅館に泊まります
そして関門トンネルを抜けて博多に入ります
ちょうど7月初めの博多どんたくに突入してしまい、大群衆に揉みくちゃにされ立ち往生しまいます
60年前の博多どんたくの光景は、まるでエマニュエル夫人でみたバンコクの旧市街の市場の光景のようにエキゾチックです
ロードムービーの肝は、目的地までの道中の中で
登場人物達が何かを感じ、目的地に着いた時に変わっていることです
本作にはそれがあります
カタルシスがあります
本当の愛とは何か?
本作の主人公の二人はそれを見いだすのです
良くできた脚本で21世紀の現代でもそのまま使えそうな位です
現代は高速道路が日本中に張り巡らされてしまい、長距離ドライブの大変さがあまり伝わらないのはいかんともし難いです
カーナビもスマホもありますしね
それでも移動する距離が人を変えるのは確かだと思うのです
日本最初の本格的ロードムービー
傑作です!アイドル映画でしょと思ってたらもったいないです