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行き止まりの挽歌 ブレイクアウト評論(1)
中盤までは社会派アクションとして興奮するほどだったのですが、終盤はカーチェイスや銃撃など盛りだくさんとなり、疑問符がいっぱいついてしまうほど心理が読めなかった。
暴力団竜田組の息がかかるクラブ“ドルフィン”のベーシストだった島田という男が刺殺された。被害者と仲が良かった暴走族の少女・未来が怪しいと取り調べを受けることになったが、アウトロー刑事の梶が未解決であるホテトル嬢殺人事件を洗いなおそうと一人警察で浮いた状態となってしまう。
そのホテトル嬢殺人事件は竜田組の若い組員が自首してきたため、幹部は穏便に済まそうとするのだが、納得のいかない梶。おかまバーの情報屋も殺され、梶自身も拳法使いに狙われるようになった。ホテルの裏口から竜田組組長・仲井(中条きよし)が現職大臣田川とともに抜け出したことを梶に語った直後のことだった・・・
政治家がホテトル嬢と遊んでいたときに、うっかり首を絞めすぎたための過失致死。政治生命に関わる案件だったために暴力団に頼んで握りつぶそうとしたという内容。その証拠となるカセットテープを未来が持っているのだ。と、ここまでは社会派サスペンスとしてはまずまずの出来だったが、未来を自宅に匿ったり、そのまま連れて逃走したり、終盤には人が死にまくり、ハチャメチャになってしまう。
年の離れすぎた刑事と容疑者の恋愛もどき。生きてもらいたいなら早く病院に連れていけばいいのに、なぜか逃亡の道を選んだ梶。スカッと終わらないところもそうだし、何を考えてるのかわからないところが残念だった。