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真昼の死闘 プロット アメリカ・メキシコ合作 02月06日 1971 台灣上映
真昼の決闘 プロット アメリカ 09月16日 1952 台灣上映
真昼の暴動 プロット アメリカ 11月01日 1957 台灣上映
真昼の欲情 プロット アメリカ 04月17日 1959 台灣上映
暗黒街の牙 プロット 日本 12月08日 1962 台灣上映
暗黒の旅券 プロット 日本 05月19日 1959 台灣上映
真昼の暗黒評論(2)
日本映画オールタイムベストに名を連ねるのは当然だ
冤罪が発生するメカニズムを余すことなく描いている
21世紀の現代に於いてもなお、様々な対策を取られていてもなお冤罪事件は根絶されていないのだ
つまりこのメカニズムは今もあるのだ
明日、あなたが冤罪に巻き込まれてもおかしくはないのだ
真昼の暗黒
本作を鑑賞する私達は正にそれを知ることになる
今井正監督は戦前に特高警察に連行されたほどの筋金入りの左翼運動家であり、戦後は日本共産党に入党した人物で知られている
よって、本作もその様な思想によって強引に偏向された、何らかの政治的意図を持って製作された内容ではないのかとの予断を持ってしまうだろう
しかし、その様な心配は無用だ
全く社会的正義を貫く姿勢で製作されており、何ら不純物はない
むしろ真昼の暗黒という題名はそもそも、ドイツの作家の小説から取られており、それはソ連に於ける共産党による冤罪と粛清で「虚偽の自白で死刑になる」ことを描いたものなのだ
警察官や法曹界の人間には研修教材として必ず全員に観て頂きたいと強く希望する
ネオリアリズモにも似た映像、的確な演出、テンポ良い編集とカット割で映画としても大変優れている
伊福部昭の音楽も控え目ながら内容にマッチしている
冒頭にあるように、この映画は現実の事件そのままの再現ではない
しかし本作公開の5年前に起こった山口県田布施市の八海事件のことを扱っていることは知られている
公開当時は、まだ裁判が進行中であった
ラストシーンで描かれた状況そのままであったのだ
当然裁判に影響を与えるものとして圧力を受けながらの製作と公開であったのだ
公開は自主上映であったという
その勇気と熱意、社会的正義感に敬意を示したい
本作を観終わり憤懣やる方ない方は、現実の最高裁の判決の結末を各自で調べて頂きたい