007/ゴールドフィンガー
プロット
イギリス
04月01日 1965 台灣上映
007/ムーンレイカー
プロット
イギリス
12月08日 1979 台灣上映
007 ゴールデンアイ
プロット
イギリス・アメリカ合作
09月22日 2023 台灣上映
007 スカイフォール
プロット
アメリカ
11月17日 2023 台灣上映
007/リビング・デイライツ
プロット
イギリス
12月12日 1987 台灣上映
007 ドクター・ノオ
プロット
イギリス
11月17日 2023 台灣上映
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007/オクトパシー評論(12)
90点。
インドで襲われて街中で繰り広げられるやけに陽気な活劇は、その途中にところどころお笑いを挿んでくる。楽しいし悪くないけれど、演出としては真剣さがなくて子供だまし、この作品で何もここまでふざけなくても・・・。それがインドを離れてから列車の活劇で盛り返す。だけどインドに戻ると、ただ美女が舞い踊り溢れるだけの緩~い活劇になってしまう。
しかし飛行機に飛び乗って空に舞い上がると、再び迫力のある活劇に。ムーアではなく、代役の人が空中で命懸けの活劇を見せて盛り上げてくれた。結局のところ、インドの場面が駄目で、乗り物の場面になると質感が上がるという繰り返しになった。
今回のオクトパシーを演じたボンドガールのモード・アダムスは公開当時38歳だったそう。ムーアもいい歳だからその意味では釣合いがとれているのかもしれないが、もっと若い女優のほうが良かった。ガールというには無理がある。
東西ドイツの国境でロシアの秘宝“レディーの卵(ファベルジュ・エッグ)”を追っていた009が殺され、売り専門の貴族カマルが必死でそれを手に入れようとしているのを知ったボンドは、オークションで偽物とすり替え、カマルを追ってインドへ。カジノでも競い合う。
カマルの裏にはサーカス団で密輸をする美女オクトパシーが居たが、さらにカマルは、ソ連のタカ派将軍と結託して核爆弾による恐るべき計画を実施しようとしていた…!
東西ドイツ、核爆弾。
当初敵側だったボンドガール(と彼女率いる美女軍団)が味方に。
プレ・シークエンスの飛行機アクション、今回の舞台であるインド市街地でのチェイス、列車やサーカス、ラストを飾るはプレ・シークエンスと同じ飛行機アクションなど、見せ場もそつなく。
勿論、複数の女性とベッドイン。
話もお約束も、これぞTHE007! いや、THEロジャー・ボンド!
主題歌“オール・タイム・ハイ”やそのスタッフ/キャストのタイトルバックも印象的。
気楽に楽しいのは楽しい。
でも、個人的にロジャー・ボンド最高作だった前作と比べると、平凡過ぎ。
インド描写もステレオタイプと言うか。
市街地でのアクションはウケ優先のドタバタ。
あのゲテモノ料理は『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』にレシピでも渡したのか?
ボンドは逃げるジャングルでターザンの泣き真似。
サーカスに侵入し、009と同じピエロ姿。
再び、荒唐無稽なロジャー・ボンドに。
『黄金銃を持つ男』に続き、モード・アダムズが2度目のボンドガールに抜擢。これはシリーズ初。
正直もうボンド“ガール”という歳でもなく、ボンド“ウーマン”と呼んだ方がいいかもしれないが、前作の親子ほどの歳の差のラブシーンを見るよりかはまだマシ。(当時、ムーア56歳、アダムズ38歳)
にしても、語り継がれる(?)“オクトパシー”という名前。だって、英語表記すると、そのままだもん…。
そのムーアだが、前作で降板を仄めかし、ボンドにもボンドガールにもMにもマネーペニーにも別のキャスティング案があったらしいが、二転三転して、この布陣に。(Mは本作から2代目に)
本作の製作が始まった頃、思わぬ事が!
別会社が全くの別作品として、あの初代007=ショーン・コネリーを担ぎ出して、映画化権を持つ『サンダーボール作戦』のリメイク『ネバーセイ・ネバーアゲイン』の製作を発表。公開もほぼ同時期。
初代vs3代目!
ファンには嬉しい夢の対決だが、製作側にとってはこれ以上ない厄介なライバル。
しかし!
結果的には本作の圧勝だったとか。
この当時はもう、本家007はロジャー・ムーアであった。
(かく言う自分も『ネバーセイ・ネバーアゲイン』は昔一度見たきり。せっかく今シリーズ再見しているので、併せて久し振りに見てみよう)
何だか本作は本編より、裏事情の方が訳ありで面白いという皮肉…。
イアン・フレミング最後の短編集が原作で、引き続きソ連が悪役。
ボンドガールは熟女モード・アダムス、音楽はジョン・バリー、主題歌はリタ・クーリッジ。