黄昏(1981)
プロット
アメリカ
04月03日 1982 台灣上映
黄昏のアインシュタイン
プロット
日本
07月02日 1994 台灣上映
黄昏のチャイナタウン
プロット
アメリカ
06月28日 1991 台灣上映
黄昏に燃えて
プロット
アメリカ
06月04日 1988 台灣上映
ウェイティング・バーバリアンズ 帝国の黄昏
プロット
イタリア・アメリカ合作
01月29日 2021 台灣上映
黄昏のかなたに
プロット
香港
04月04日 1992 台灣上映
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黄昏(1951)評論(4)
ウィリアム・ワイラー監督の凄さに今更ながらに脱帽する他有りません
原題は単に主人公の名前に過ぎません
しかしそれを黄昏とつけた邦題の格調の高さはどうでしょう
もちろん黄昏とはジョージのことです
彼は仕事も財産も子供も何もかも充実しています
それ故プライドも高く、初老となりこのまま老いていくののみの日々を受け入れ難い男なのです
しかし日は登り沈むものなのです
日が沈み辺りには夕闇が立ち込め始めますが、空はまだ明るさを残しています
それが黄昏です
正にジョージそのもののことです
ジェニファー・ジョーンズ演ずるキャリーは主人公のようで、その実本当の主人公は名優ローレンス・オリヴィエが演じるジョージなのです
出演時45歳、しかしどうみても60歳手前にしか見えません
見事に人生の黄昏とは何かを演じ、黄昏時にさしかかった男の焦りと足掻きをこれでもかと言うほどにみせてくれました
そして本作は男の人生を破滅させるファムファタル=運命の女に、人生の黄昏時に出合ってしまった男の末路をこの名優の演技で描き切っているのです
キャリーは普通の女性に過ぎません
確かにスターになるだけの美貌を持っていますが、一目見ただけで男の人生を破滅に導くほどのものではありません
しかし黄昏の中にいるジョージに取っては、彼女はファムファタルたる破壊力を持つ美貌に見えるのです
その微妙なところをジェニファー・ジョーンズは実に説得力のある容姿と演技で表現してみせてくれました
そしてウィリアム・ワイラー監督の演出の的確さにも感嘆するばかりです
息子を遠目に見るだけで声も掛けれずにキャリーとの安アパートに戻ったジョージは、もぬけの殻の部屋に呆然とします
部屋に残されていた目覚まし時計の秒針の音だけが虚しく大きく聞こえるのです
君はまだ若く時間がある
君は君の可能性を追求しなさい
しかし自分はもはや若くない
君と同じ時を生きて、共に可能性を追求する時間は自分にはもう残されていない
だからこれで良いのだ
彼の胸に去来するその思いを、監督はこの時計の秒針の音だけで私達にそれを告げさせているのです
ラストシーンもまた素晴らしい演出でした
ガスの火を止めて、再度コックを開いてガスだけを流がします
しかし、結局またコックを閉めてジョージは去っていくのです
日は静かに沈み、やがて黄昏は空の残照と共に消え、闇の中に全てが飲み込まれるのみなのです
シカゴで義父が社長の一流レストラン&バーに勤める支配人ジョージは、中年の渋い紳士。妻と大きな子供がいるが、ある日、田舎から出てきた若いキャリー(ジェニファー・ジョーンズ)と恋に落ちる。二人はNYに駆け落ちするが、貧乏暮らしが始まる。ジョージは職に付けず、キャリーは流産した。二人は別れ、キャリーは女優の道を歩み始める。彼女は女優で成功し、ジョージは一文無しのホームレスになった・・後はネタバレになるので作品で(涙)これは間違いなく名作だ。1951年のアメリカ映画。
名監督、名優の作品。時代も世相も違いますが、世の中、人生はどうなるかわからず、人の心も変わっていきます。「愛」とは?考えさせられます。ずーとずーと忘れられない映画です。
本当に胸がいたいです。
胸がはりさけそうな作品。