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息ができない プロット 日本 03月04日 台灣上映
陽だまりの庭で プロット フランス 10月10日 1997 台灣上映
なで肩の狐 プロット 日本 04月01日 1999 台灣上映
愛のきずな プロット 日本 02月15日 1969 台灣上映
パパにさよならできるまで プロット ギリシャ・ドイツ合作 02月24日 2007 台灣上映
人でなしの恋 プロット 日本 06月25日 2022 台灣上映
ミニミニポッケの大きな庭で評論(1)
爆音上映なら、最初からそういっておいてくれないと。
こっちはあんまり鼓膜が強くなくって、アンプ使ったロックやアニソンのコンサートは極力避けて生きているのに、マジで耳から血でも出るのかと思ったよ。
わかってたら、耳栓もってきたのに。
『幾多の北』と併映で、先に上映された短篇3本のうちの1本。
音の暴力に必死で耐えていて、映像のほうは残念ながら、ほとんど頭に入ってこなかったのだが、POPなタッチの絵柄が延々と形状を変えながら発展しつづけるスタイルは、この間のアニメーション映画祭で観た、冠木佐和子監督の『I’m Late』あたりとテイストは近いか。
一見すると、「落書き」が自由なリズムで、増殖したり収束したりしているだけのように見えるが、多重構造の四角い分割のなかで、極彩色の海産物や昆虫、太陽などが散りばめられているのは、明らかに「繧繝彩色の曼荼羅図」を意識しているようだし、それと「対」となるように、後半ではキリスト教図像も印象的な形で挿入される。その意味では、意外に宗教的な含意がこめられている作品なのかもしれない。
また、横長のスコープサイズを「1:2」くらいのスプリットスクリーンで常に扱い、異なる二つの映像を並置しつづける手法も、結構才走って感じられる。
一見めちゃくちゃやってるだけのように見えても、実は頭のいい、たくらみに満ちた作り手だということだ。
とめどなく動き続けるアニメーションと合わせて、自由律俳句のような「言葉」が、文字と台詞の形で挿入され、きわめてとんがったノイズ系のhonninman の音楽(台詞も彼)がそれを乗っけて大音量で攻めて来る。
かなりスパイシーで挑発的な「絵」と「言葉」と「音」のぶつかり合いが、半ば「制御されたカオス」の状態で目と耳を刺激してくる。
その意味では、強烈なインパクトのあるアニメではあった。
ちなみに、アニメ4本立て終了後のトークショー前に、honninmanさんが登壇&ご挨拶されたのだが、かなりクセの強い声と口調と佇まいに、作品から得た以上の衝撃を食らいました(笑)。
ここまでクッソ面白い人物が仕掛けた爆音上映なら、……鼓膜は痛かったけど、まあ許すしかないね(笑)。